West Gate Laboratory

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3Dプリンタで我が家専用チューブ調味料スタンドを作成する

概要

家の冷蔵庫のチューブ調味料ゾーンがあまりにも混沌としていたので、3Dプリンタ我が家専用のオーダーメイドチューブ調味料スタンドを作って整理整頓した話。

背景

料理にチューブ調味料は欠かせない。

特に、私はカレーを作るのが趣味でよくカレー粉やスパイスを使って作るのだが、しょうがやにんにくをすりおろすのがだんだん面倒になってきて、最近はチューブ調味料を使っている。
しかし、こうした調味料が増えてくるとその整理整頓が課題になる。
特にチューブ調味料の場合、中身が少なくなってくると逆さにして保管するわけだが、チューブ形状によっては逆さにすると不安定なものも多い。

結果、先日までの我が家のチューブ調味料及びドレッシング等のゾーンはこの状態。(汚くて申し訳ない)

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生にんにくは倒れ、一つが倒れると他もいいやとばかりに生しょうがが倒れ、なぜか安定しているはずの奥の味ポンまで倒れている。 冷蔵庫の扉部分に収納されるため、扉の開閉の際にも倒れる力が加わり、固定されていないとこうした細長い形状のものは倒れてしまうのだ。

ちなみに、探してみるとチューブ調味料整理のためのホルダーが売っていたりする。

薬味チューブホルダー クリアー

薬味チューブホルダー クリアー

  • メディア: ホーム&キッチン

別にこれを使ったっていいのだが、せっかくなので今回は我が家のレギュラー調味料専用のスタンドを作成してみる。

オーダーメイドチューブ調味料スタンド

特に難しい問題はないのだが、順番としては

  1. チューブのサイズ計測

  2. チューブの配置決定

  3. 3Dモデル設計、印刷

となる。

チューブのサイズ計測

我が家のレギュラーチューブ調味料は、「生しょうが」「生わさび」「生にんにく」「マンゴーチャツネ」この4つである。
マンゴーチャツネはあまり聞かないかもしれないが、カレーに入れるとおいしいのだ。

さて、チューブ調味料だが、メーカーや中身によってサイズは様々である。
そのため、ひとつひとつノギスで計測していく。

チューブスタンドではおもにフタ部分を固定するため、フタの中で最も太い、根元部分を計測する。
例えばマンゴーチャツネのフタは、最も太い部分で22.5mm程度だ。

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その他も同様に計測すると、結果は以下の通りであった。

生にんにく、マンゴーチャツネ:約22.5mm
生しょうが:約29mm
生わさび:約33mm

チューブの配置決定

サイズが計測できたら、次に配置を決めていく。

冷蔵庫の調味料置き場の面積はそれほど広いわけではいので、なるべくきっちり詰める必要がある。
また、手前に小さい調味料がある方が取りやすいだろう。

隣と調味料が干渉しない間隔を計測する。

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こうして我が家にとって最適な配置を決定していく。

こうして決まったのがこの配置である。(上が冷蔵庫奥側)

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手前に小さめの調味料2つ、奥側に大きめの調味料2つ。手前にはもう1つ分スペースがあるので、それは予備とした。

3Dモデルの設計、印刷

さて、ここまでできたら後はCADで設計するのみである。

といっても形自体は非常に単純なので設計はすぐに終わる。
完成図がこちら。

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奥の方に薄板が延びているのは、そこに重量のあるビン調味料を置くことでスタンド自体の安定性を上げる目的だ。
スタンド自身は樹脂で軽いので、それだけだと倒れてしまう可能性がある。
また、チューブの入れ口を適度に面取りすることで、チューブを入れやすくしている。

これを3Dプリンタで印刷する。サイズが大きいので、4~5時間かかった。
我が家ではFlashForgeのAdventurer3を使っている。

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できあがったスタンドに実際にチューブ調味料を入れてみる。

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うん。ピッタリである。

さらに、これを冷蔵庫に入れてみる。

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スタンド自体も冷蔵庫のサイズに合わせて作ったので、ピッタリである。良い。

まとめ

冷蔵庫のチューブ調味料が混沌とする問題を、専用のスタンドを3Dプリンタで作ることで解決した。
非常に小ネタではあるが、精神衛生上良い影響がある気がする。

このスタンドを作ったのは2週間ほど前だが、この記事を書いた今日現在もチューブは倒れることなく冷蔵庫で立っている。